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ビブリオマンシー~魔法の杖~

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日曜の午後、本屋で『魔法の杖』という本が目に付いた。
ファンタジーを愛するわたくし、そのまんまのタイトルに惹かれたのと、占いの監修などで馴染みのある鏡リュウジさんの翻訳だということで思わず手に取る。
古くから伝わる「書籍占い(ビブリオマンシー)」の本だった。
悩みがある時に、本にお伺いを立てるごとく、念じて、ぱらっと本を開く。
すると、そこには、まさにその時、必要な言葉が書かれてある…
という占いをするための本だ。
わたしはその時、ちょうど気掛かりなことがあったので、本屋の店頭でそのことに対するヒントを求めると、
「変容の冥王星が、『忘れなさい』と告げています」
と、魔法の杖は語った。
心がぐぐっと惹き付けられてしまった。
わたしは学生の頃から、迷うことがあれば、国語辞典に神託を仰ぐーという習慣があり「書籍占い」は実は馴染みのメソッドだ。
辞書を手に持ち目をつぶって、えいっと開いて、おもむろに指を置いたところが答え。
コレが、けっこう効果アリ。
コツとしては、質問が明確であればあるほど良い。
また、悩み度より、求め度。
ただ単に悩むより、強く求めること。
「求めよ、さらば与えられん」なのだ。
また辞書占いは、ひまつぶしに遊べる。
「今、わたしに必要なひとこと、ください」
求め度が希薄なこのような質問は、間の抜けた言葉を指差していることが多いが、その言葉からイメージを広げて「今朝のおことば」を創作するなど右、左脳連動の訓練にもなるし、ボキャブラリーも豊かになるという、一石二鳥なメソッドだ。
辞書と魔法の杖を補完させると、書籍占いは、まさに完璧。
啓示に満ちた言葉が尽くされた『魔法の杖』と膨大な語彙群の国語辞典の組み合わせは最強の神託アイテムだ。
でっかいズタ袋にこの重い2冊を入れて、カラスのいる公園のベンチで神託を仰ぐ姿はまさに魔女のよう。(笑)
どんな占いでも、言葉そのものより、その言葉の奥にあるきらめきのようなものを感じ取ることで、わたしたちの深層に伝わってゆくものがあるのだが、書籍占いは、その神髄を究めた占いだと言っていいだろう。
それは、言葉の向こうにある、自分の内なるものとつながる甘い泉に手がそっと触れてゆく
…そんな喜びが伴う。
わたしは、何度でも、何度でも、この泉に触れてゆこうと思う。
そこにはきっと、ほんものの魔法の杖が沈んでいるはずだから。

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